2019年9月11日

紙一重の世界

台風15号は物凄かった。
生まれて初めて、あんな凄いの経験した。

倒木はあちこちにあり、
中には道路を塞ぐものもあった。
看板やら建物の壁やらもあちこちに散乱。
停電している信号機の交差点では、
県警の方々が、車を誘導していた。
この信号機は当日復旧したようだ。

本日9/11、県内の停電は、
未だ39万戸を超えている。
通信障害も広範囲に及ぶ。

ラジオから流れる情報で、
改めて被害の深刻さを実感した。
木更津から南は、ほぼ全域。
ウチから車ですぐ近所の
千葉市も、相当な範囲で今も停電。
千葉市って、メチャクチャ広いから、
何かもう言葉にならない。

携帯電話の充電が無料で出来る、
公民館や施設名をラジオで聞いていると、
あそこも?あっちも?えーっ???
ってくらい、被害の状況があらわになる。

田舎の香取市もその隣の市も、
ていうか周辺全部、被害に遭っていた。

農作物の被害も甚大で、
現時点でニュースになっているもので、
125億円をこえ、今後も増えるとの見解。
震災の時よりも、今の方がはるかに深刻。

地元の自衛隊も、各地の駐屯地からも、
そして東電も、今必死に、停電や断水で
困っている地域で活動をしている。

中部地方からも、電力回復の為に、
電力会社の応援が活動をしている。
こんなに気温が高くても、必死に黙々と。
けれど、見通しが立たないらしい。

送電の鉄塔が根刮ぎ倒れ、
これだけ被害が広域になると、
作業に携わる方々も、細かな被害箇所を
チェックするのは至難の業。

木更津方面から先では、屋根だけでは無く、
建物の2階壁面(東と南面)が、無惨にも
吹き飛んでしまった家屋すら多数と
ラジオ放送で耳にした。

町中は、泥やらの悪臭で凄いらしい。
その中での復旧作業は、想像だに出来ない。

だから本気で祈る。

被災している方々の地域にて、一刻も早く
ライフラインが復旧しますように。


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ウチの自宅は、築年数の古いボロアパート。
風速50km以上の風が吹いたら、
吹き飛んでしまうのではないかと
ビビるくらい、深夜零時過ぎから
明け方の5時くらいまで、
暴風雨が吹き荒れた。

こんな状況でまともに眠れるわけも無く、
30分から一時間おきにパッチリ目は冷め、
その都度、窓から外を見ては、
川のようになった目の前の道路を見下ろした。

暴風で建物は地震のように揺れる。
隣近所の建物も、嫌な音を立てている。
風は唸り、滝のような雨は叩きつけられ、
電柱は揺らぎ、轟音が轟く。
今までに経験したことのない脅威だった。

ぼーっとする視界。
目が覚める度に、音を怖がって体を
くっつけてくるネモさんを撫でる。
私がトイレに行っても、窓の外を
覗きに行っても、必ず着いてきた。
余程、怖かったのだろう。

そして9月9日。
私も旦那さんも、互いの職場が
少しばかり開店時間が遅くなったとは言え、
早めに家を出た。

朝の8時には電車が動き出す予測ならば、
駅は人で溢れかえり、入場制限がかかる。
旦那さんに、少しでも早くホームへ
行けるようにと車で駅まで送り、自分は
駅前のコインパーキングに車を入れて、
徒歩で津田沼駅へ向かった。

そうしたらもう、北口はバス乗り場まで
幾重にも折り返す人の列。
他方では、繁華街まで行列。
これは恐ろしいことだと、足早に
職場へ向かった。

職場は駅ナカ。
だから、従業員出入り口から出入りする度、
入場制限で中へ入れない人々の、
突き刺すような視線が向けられた。

駅ナカ施設も、何時からオープンするのか
見当が付かない中、黙々と作業をした。
本当に、大変な1日だった。

翌日のニュースでは、津田沼駅の
入場制限で出来た、2㎞を越える行列の、
上空から撮影された映像が流れた。

実は南口だけでなく北口も、
結構な行列で大変な事になっていたけど、
南口のは商業施設をぐるりと回って折り返し、
更に迂回するという恐ろしさ。

その映像を見て旦那さん、
「構内に並んでいたから、
 こんなになってたとは知らなかった」
と、本気で引いていた。

ウチは船橋市なんだけど、
幸いな事に、停電や断水が無かったので
助かっている。
が、すぐ隣の習志野市は、崖が崩れたり
停電被害が起きている。

スーパーから、氷や水が消えていた。
色んなことが紙一重で起きていて、
皆が何か出来ないかを考えている。

高速道路は、被害地域は停電被害で
封鎖したまま通れない。
下道も、場所によっては通れない。

千葉の停電、断水、通信障害の起きている
地域を色分けしたものがテレビで
流されていたけど、ほぼ全域が真っ赤。
船橋市はぽつんと外れていた。

大事な仲間は、同じ船橋市に
引っ越してきているので、
そこだけは安堵した。

ウチの田舎もモロ被害地域だけれど、
従姉妹夫婦は、水や色々の備蓄を
大量に蓄えているので心配ない。
叔父夫婦宅もすぐ隣だから、
きっと大丈夫。

こんな事があっても、何事も無かったように、
電車が動いているところは皆が働きに出て、
会社も店も、いつも通りに営業している。
私も旦那さんも、仕事をしている。

それは紙一重の世界。
何時、何が起きるか不透明な現実。
変わらない世界の大枠で、
その中にある何かが少しずつ
変化していく中、私達は試されている。


私の日常は、確かに色んな事に
掻き回されたりしているけど、
何とか無事にやってます。
心配して、連絡くれた友人にも感謝。












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