2019年11月17日

時の砂を積み重ねる

先日の休みは洗濯日和……というには
肌寒い、雲の多い一日だった。

それでも、3度も洗濯が出来れば上等だ。
大物が洗えるし、空気が乾燥しているから
すぐ乾くのも有難い。

そしてお昼から、旦那さんが食べるのを
楽しみにしている、おでんを作り始めた。

私が沢山の食物アレルギーがあるせいで、
練り物は入れられない。
本当は大好物なのどけど、食べれば
顔面にアレルギー反応が出て、三日は
それが消えなくなってしまう。
働く身としてそれは避けねばならない。

だから、我慢我慢。
我慢も8年を超えると、慣れはする。
本当は食べたいんだよっ!
でも、体を守らねば。
旦那さんも、そんな私に付き合ってくれる。
症状の酷さを知っているから。

そんな訳で、具材は自ずと偏る。
大根、コンニャク、ゆで卵、ジャガイモ、
旦那さんの要望で厚揚げ。
そして、鶏肉団子が入る。

大豆アレルギーがあるから、結構これも
デンジャラスかもだけど、軽いからまだ
何とかなる。

一時間おきに火を入れて煮込む。
その間は、読書。
「十二国記」の最新4刊。
一気に刊行された4冊を、期待と
怖れを抱きつつ読みふけった。
昨日3巻目を読み終えて、今日は
最終巻の4冊目になった。

実はもう、ざっとは読み終えている。
発売されてすぐに読んで、泣いた。
けど、かなりの流し読みだったので、
今回はじっくり。

すると、更に苦しくて泣いた。
「魔性の子」から始まって、
今回の戴国の命運を賭けた波乱劇。

白銀の墟 玄の月」全4巻。
相も変わらず、十二国記の世界は
生易しいものではない。
多くの犠牲と、人々の生き様と、
それぞれの想い。

責任を果たすこと、それに相反する
一人の人間としての葛藤。

ずっと、角を失った泰麒の行く末を案じ、
続編を待ち続けた読者の願いは、
痛みを伴う結果だったけど、
救われたように感じる。

私が泣く度に、懐で眠るネモさんは、
喉を鳴らして手を伸ばしてくる。
何かしら読み取ってくれているのかしらと、
頭を撫でる。

色んな感情を刺激されるうち、
天の計らいとは、こういうものなのだと、
物語を通じて再認識する。

フラグを立てるために行動を起こさなければ、
何も動かせない。
どんなに苦しくても、どんなに辛くても、
何かしら犠牲にすることがあったとしても、
生きるとはそういうことなのだと、
改めて考えさせられた。
あーさんがよく口にする台詞にも重なる。



最近、不思議なことがあって、
それもまた考える要因の一つとなった。

だけど私は行き着くところ、
ネモさんと一緒に過ごす
時間こそが宝物だから、
旦那さんと二人で、この子を護れれば良い。

何やかやで、明日は旦那さんと結婚して
10年目の記念日がやってくる。

日を追う毎に、不思議なことが起きていて、
この先何が来るのか若干不安もある。
けど、旦那さんと一緒ならなんとかなる。

結婚記念日の明日も仕事。
きっと、いつもと変わらない一日が
やってくる。
それでも、ただ一つの一日。
一緒に居る時間だけは、大切に
過ごしたいと思う。



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